お役立ちコラム

空調設備の資格にはどんなものがある?種類や取得の方法を解説!

2022.03.23

今の時代、空調設備は一般住宅からオフィスビル、商業施設、工場などあらゆる建物に欠かせないものとなりました。
空調設備は「空気調和設備」を略したもので、冷房や暖房、換気などを行う設備のことです。
必要不可欠なものだからこそ、適切な点検やメンテナンスをしなければなりません。

しかし、空調設備は細かい部品で構成されている複雑な機器であるゆえ、点検やメンテナンスには資格が必要です。
そこで今回は、空調設備工事やメンテナンスで役に立つ資格について、種類や取得の方法までをまとめて解説していきます。

 
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空調設備の資格にはどんなものがある?種類や取得の方法を解説!

空調設備の工事や点検で役に立つ7つの資格

空調設備は単に温度を調整するだけでなく、室内の空気の汚れを除去し、快適な空間を維持するためにあります。
空調設備の資格を持っていると、空調設備の新規工事や既存設備の点検、アフターケアの仕事をすることができます。

ここでは、工事や点検の仕事に役立つ資格を7つご紹介していきます。

電気主任技術者

電気主任技術者を取得すると、発電所や変電所、ビル、工場などの業務用受電設備および配線の電気工事を行えるようになります。
建物内に電気を供給するための「電気工作物」の工事や保守点検に必要な国家資格のため、電気関係の業種で重宝されています。
電気主任技術者は、種類によって取り扱える電圧に違いがあります。

・第一種:すべての事業用電気工作物
・第二種:電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物
・第三種:電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力5千キロワット以上の発電所を除く)

試験内容

第一種と第二種では一次試験と二次試験があります。
第三種は一次試験のみです。
一次試験には理論・電力・機械・法規の4科目が、二次試験には電力・管理と機械・制御の2科目があります。
一次試験は科目別合格制で3年間の有効期間が設けられています。

参照:一般財団法人電気技術者試験センター

電気工事士

電気工事士の資格を持っていると、電気工事の仕事に従事することができます。
例えば、エアコンの取り付け工事に伴う配線作業などが行えます。
ただし、電気工事主任技術者とは違い、監督者にはなれません。

電気工事士には従事できる工事内容によって2種類あります。

・第一種:第二種の範囲と最大電力500キロワット未満の工場、ビルなどの工事
・第二種:一般住宅や店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事

試験内容

第一種、第二種ともに四択のマークシート方式の筆記試験と、実技による技能試験があります。
技能試験は出題の候補問題が事前に公表されます。

参照:一般財団法人電気技術者試験センター

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、建築物における電気工事の施工計画や工程、原価、安全、品質管理を行うことができる資格です。
電気工事施工管理技士には2種類があり、一級の方がより規模の大きい工事で専任技術者になることができます。

・一級:特定建設業の営業所の専任技術者になれる
・二級:一般建設業の営業所の専任技術者になれる

受験資格

学歴または資格、実務経験年数の2つの条件を満たす必要があります。
第一次・第二次検定の2つがあり、それぞれ受験資格が異なるため注意が必要です。

二級の第一次検定のみであれば、17歳以上であれば申し込み可能ですが、第二次検定を受けるには所定の要件を満たす必要があります。
一級に関してはさらに要件が細かく区分されています。
受験資格に応じ、卒業証明書などの書類を提出しなければなりません。

試験内容

第一次検定は四択のマークシート式、第二次検定はマークシートと記述式が混在して出題されます。

参照:一般財団法人 建設業振興基金「施工管理技術検定」

 

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冷凍機械責任者

冷凍機械の高圧ガスを製造する施設において、保安業務を行う際に必要な資格です。
高圧ガス製造保安責任者の資格の一つで、種類によって従事できる施設の規模に違いがあります。

・第一種:全ての冷凍製造施設
・第二種:1日の冷凍能力が300t未満の製造施設
・第三種:1日の冷凍能力が100t未満の製造施設

受験方法

国家試験において全科目を受験する、あるいは高圧ガス保安協会の講習を受けて「法令」科目のみを受験する方法の2種類があります。

試験内容

すべての試験において法令・保安管理の択一式試験があります。
第二種では学識の択一式試験が、第一種では学識の記述式試験があります。

参照:高圧ガス保安協会

ボイラー技士

ボイラー技士は、温水ボイラーの管理や点検、メンテナンス業務を行う際に必要な資格です。
労働安全衛生法により、ボイラーの操作や点検はボイラー技士にのみ認められているため、需要がとても高いです。
特級・一級・二級の3種類があり、作業主任者になれるボイラーの種類に違いがあります。

・特級:すべての伝熱面積
・一級:伝熱面積25㎡~500㎡
・二級:伝熱面積25㎡未満

試験内容

各10問の学科試験を受験します。
ボイラーの構造、取り扱い、燃料および燃焼に関する知識および関係法令の4つの科目があります。

参照:公益財団法人安全衛生技術試験協会

管工事施工管理技士

空調設備の管工事(ダクトやガス配管などの工事)における、施工計画作成、工程や品質、原価、安全の管理を行うための資格です。
管工事施工管理技士には一級と二級の二種類があります。

・一級:特定建設業および一般建設業にて専任技術者になれる。また、建設工事において主任技術者と監理技術者になれる。
・二級:一般建設業における専任技術者および主任技術者になれる。

専任技術者になると、建設工事における請負契約の締結や履行の確保に携わることができます。
発注者との技術的なやり取りが中心となり、工事現場に出ることはありません。

受験資格

学歴または資格、実務経験年数の2つの条件を満たす必要があります。
第一次・第二次検定の2つがあり、それぞれ受験資格が異なるため注意が必要です。

試験内容

第一次検定は四択のマークシート式、第二次検定は記述式で出題されます。

参照:一般財団法人全国建設研修センター

冷媒フロン類取扱技術者

業務用の空調設備に使用されているフロンに関する業務を行うのに必要な資格です。
資格を取得すると、空調機器への冷媒の充填や整備、点検、冷媒回収作業などに従事することができます。

冷媒フロン類取扱技術者には2種類の資格があり、以下の違いがあります。
・第一種:すべてのフロン機器の充填、漏えい点検、回収が可能
・第二種:すべてのフロン機器の回収、一定規模以下の機器の点検、充填が可能(圧縮機電動機・動力源エンジンの定格出力25kw以下の空調、圧縮機電動機・動力源エンジンの定格出力15kw以下の冷凍冷蔵)

いずれも有効期間が5年となっており、5年毎に更新が必要です。

受験方法

1日間の講習を行い、最後に試験を実施。

受験資格

第一種、第二種とも有資格者であることが要件となります。
ただし、第二種に関しては、業務用冷凍空調機器の保守サービスの実務経験を3年有すれば無資格でも受験できます。

参照:一般財団法人日本冷媒・環境保全機構
参照:日設連「冷媒フロン類取扱技術者制度」

まとめ

空調設備の工事や点検で役に立つ資格7つを紹介しました。
どの資格も専門的な見識や技術が必要で、実務経験がなければ受験すらできないものもあります。
その反面、資格を取得すると建設業界での就職や転職に有利になるという大きなメリットがあります。

協立工業は、スキルを身に付けてキャリアアップを目指すことが可能な会社です。
空調設備に関わる資格取得のサポートもあるので、興味がある方はぜひお問い合わせください。

 
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