お役立ちコラム
塩ビ管の耐用年数はどれくらい?|耐用年数は使用場所で異なる
塩ビ管と聞けば、どんなものか想像できる方も多いでしょう。
一方で、塩ビ管が、社会インフラを支える重要な建設資材であるのはあまり知られていないのではないでしょうか。
この記事では、塩ビ管の特徴や使用箇所、耐用年数について解説していきます。
協立工業では給排水衛生設備工事を中心とした配管工事を専門に行なっている施工会社です。
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目次
塩ビ管って何?|ポピュラーな配管素材
塩ビ管は、ポリ塩化ビニルでできた配管素材です。
正式名称は、硬質ポリ塩化ビニル管と言います。
日本では昭和26年に初めて製造され、昭和29年にはJIS規格が制定されており、歴史のある建材です。
ホームセンターでも販売されており、広く一般に流通しています。
塩ビ管の長所|軽量で腐食しにくく加工が容易
塩ビ管の長所としては次のものが挙げられます。
● 軽量であり、運搬や取り扱いが容易
● 内外圧、曲げ、衝撃に強い
● ほとんどの酸、アルカリ、塩類等による劣化がない
● 錆びや腐食が生じない
● 表面が滑らかで摩擦抵抗が少ない
● 加工が容易で、継手や付属品が豊富に揃っている
● 耐久性が高い
● 電気による腐食が生じない
● 価格が安価であり、軽量性や施工性の高さを考慮すると総合的に経済性に優れる
このように塩ビ管は軽量で腐食しにくく、加工が容易など多くの長所があるため、幅広く利用されているのです。
塩ビ管の短所|低温、高温に弱い
塩ビ管の短所としては次のものが挙げられます。
● 5℃以下になると脆くなる
● 材料に傷があると、応力が集中しやすく破損しやすい
● 熱に弱い
● 紫外線に弱い
● 有機溶剤(シンナー、ベンゼンなど)に弱い
塩ビ管にも短所はあります。
短所を十分に理解して、気温が低い場所、日差しの強い場所、薬剤に晒される場所、熱湯を流すなど塩ビ管に影響を及ぼすような場所・用途では使わない方がよいでしょう。
社会インフラを支える必須建材|塩ビ管の使用箇所
塩ビ管は、上記の長所を活かし、次のような用途で使用されています。
● 上下水道の配管
● 農業用水の配管
● 建築物に使用される設備配管
● 電力や通信設備用のケーブル保護管
塩ビ管は、私たちの生活に欠かせない上下水道や電気設備などの社会インフラを支えているのが分かります。
塩ビ管の種類|VU管とVP管
塩ビ管には、大きく次の2種類があります。
● VU管
● VP管
それぞれの違いと特徴について解説します。
VU管|肉厚が薄い管
VU管は、VP管と比較して肉厚が薄い管です。
水などの液体を流す排水や空気を通す通気、ケーブルを通す用途で使用されます。
軽量で加工しやすいのがメリットですが、圧力に弱いのがデメリットです。
低層住宅の排水管や、埋設管としては自然流下用途の配管に使用されます。
圧力がかかる場所に使用する場合は、0.6Mpa以下である必要があります。
VP管|肉厚が厚い管
VP管は、VU管よりも肉厚が厚い管です。
VP管には、普通のVP管のほかに次の種類があります。
● 耐火VP管
● HI管(HIVP管)
● HT管(HTVP管)
普通のVP管は、建築物の給水配管などの圧力のかかる配管に使用されるものです。
そのほか、集合住宅の排水、通気配管などにも使用されます。
それでは、普通のVP管とそれ以外のVP管にはどのような違いがあるのでしょうか。
耐火VP管|防火区画に使用する塩ビ管
耐火VP管は、建築物の防火区画を貫通する部分に使用されます。
防火区画は、火災が建築物全体に広がらないように、一定の面積毎に設置されています。
防火区画を貫通する配管が燃えてしまうと、その穴から火災が広がってしまうのです。
耐火VP管は、熱が加わると膨張し穴を埋めて延焼を防止します。
主に、建築物内の雑排水、汚水、雨水排水設備に使用されます。
HI管(HIVP管)|衝撃に強い塩ビ管
HI管(HIVP管)は、耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管の略で、VP管よりも衝撃に強くしたものです。
通常の塩ビ樹脂に耐衝撃性改良剤(ゴム特性を有するもの)を混合し、粘り強くしています。
工事の際に外部衝撃により破損のおそれがある箇所に使用されます。
また、塩ビ管の短所である低温時の脆弱性が改良されており、HI管の登場で寒冷地での塩ビ管の使用の幅が広がりました。
HT管(HTVP管)|熱に強い塩ビ管
HT管(HTVP管)は、耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の略で、VP管の熱の弱さを克服した建材です。
通常の塩ビ樹脂に耐熱樹脂を混合し、熱に強くしています。
VP管は60度が限界ですが、HT管は最高90度まで耐えられます。
建築物内部の給湯配管、冷暖房管、温泉配管などが主な使用用途です。
塩ビ管の耐用年数|耐用年数は使用場所で異なる
塩ビ管は、中を流れる流体の圧力や外部からの熱や衝撃、紫外線などの影響により劣化しますが、耐用年数はどれくらいなのでしょうか。
塩ビ管の耐用年数は、次に挙げるように使用される場所によって違います。
● 水道管や下水道管として地中に埋設されている塩ビ管:50年以上
● 建築物の内部で給排水用として使用されている塩ビ管:25年から30年程度
地中は温度変化が小さく、塩ビ管に与える外的な刺激が少ないため、耐用年数は長いです。
一方で、建築物内部は温度変化や地震の揺れなどの外的な刺激が加わるため、地中よりも耐用年数は短くなります。
配管工事は社会インフラの基盤を支えています
塩ビ管は、給排水設備などの社会インフラを支えています。
弊社は、昭和43年の設立以降、給排水衛生設備を中心とした配管工事を担ってきました。
塩ビ管と同様、日本の社会インフラを支えてきた自負があります。
私共は、確かな技術を次の世代に継承するだけでなく、新たなチャレンジにより、今後も社会に貢献し続けていきます。
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まとめ
本記事では、塩ビ管の特徴や使用箇所、耐用年数について解説しました。
塩ビ管は、給排水設備や電気設備などの社会インフラを支える重要な建材です。
塩ビ管には、VU管(肉厚の薄い塩ビ管)、VP管(肉厚の厚い塩ビ管)の2種類があります。
VP管には、普通のVP管のほかに、HI管(耐衝撃性を向上させた塩ビ管)、HT管(耐熱性を向上させた塩ビ管)があり、塩ビ管の耐用年数は、使用場所で異なるものです。
水道管や下水道管として地中に埋設されている塩ビ管は50年以上使用できますが、建築物内部で給排水用として使用される塩ビ管は25年から30年程度です。
塩ビ管と同様、弊社も、長年に渡り給排水衛生設備を中心とした配管工事を担ってきました。
配管工事は今後も社会インフラを支えていく重要な仕事です。
弊社と共に社会貢献のためにチャレンジしてくださる方のご応募をお待ちしております。
協立工業では給排水衛生設備工事を中心とした配管工事を専門に行なっている施工会社です。
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