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消火栓とは?意外と知らないマンホールとの違いも簡単に解説
火災は予測不可能で恐ろしい出来事の1つです。
そのため、火災が発生した場合に迅速に鎮火できるように、消火活動には様々な設備が必要になります。
その中で、街中や建物内に設置されている消火栓は、火災鎮火に欠かせない重要な設備です。
しかし多くの人は、あまり消火栓に注意を払ったことがないのではないでしょうか。
この記事では、消火栓について簡単に解説し、その役割や種類、中身、使い方について詳しく紹介します。
また、マンホールとの違い、役割など気になる部分も解説しているのでぜひ参考にしてください。
目次
消火栓とは?
消火栓とは、その名の通り、火災発生時に火を鎮火するために使われる設備のことです。
消火栓は水を供給する役割を果たし、消防隊や消防士、住民自身による初期消火に利用されます。
これは、火災が発生した際に消防車が到着する前に、迅速に火を鎮火する必要があるためです。
消火栓の役割
消火栓の主な役割は以下の通りです。
火災鎮火の支援
火災が発生した場所に水を供給し、火を鎮火するための基本的な設備として機能します。
初期消火
消火栓は消防隊が到着する前に、自衛の消防員や住民自身による初期消火に使用されます。
これにより、火災の拡大を防ぎます。
消火設備の補完
建物内や建物周辺にも消火栓が設置されており、消火設備としての一環として機能します。
消火設備が無い古い建物の場合は、火災時に消火栓が使われる事もあります。
マンホールとの関係
一般的に、消火栓は地下に設置されており、その上には鉄蓋が被せられています。
この鉄蓋は、通常のマンホール蓋と似たような外観をしており、「マンホール」と呼ばれることがあります。
しかし、消火栓とマンホールは異なる設備です。
消火栓は、火災発生時に迅速な火災鎮火を可能にするための設備であり、水を供給する役割を果たします。
一方、通常のマンホールは下水道や電気通信などの設備へのアクセスポイントであり、人が出入りするためのものです。
消火栓は火災対策に特化した設備です。
消火栓の種類
消火栓にはいくつかの種類が存在します。
主要な種類を以下に紹介します。
1号消火栓
1号消火栓は多量の水を一定の範囲の圧力で放水するため、通常は2人以上の操作が必要です。
火災現場での大量の水供給に使用されます。
易操作性1号消火栓
易操作性1号消火栓は、1号消火栓と比較して放水量が少なく設定されており、一人でも簡単に操作できます。
初期消火に適しています。
2号消火栓
2号消火栓も易操作性1号消火栓と同様に、放水量が少なく設定されています。
一人で使用できるため、初期消火に適しています。
消火栓の中身はどうなっている?
消火栓の中には、消火活動に必要な設備が格納されています。
一般的な消火栓の中身は以下の通りです。
・消防用ホース(4本もしくは3本)
・スタンドパイプ
・消火栓キー
・筒先
これらの設備は、火災現場で効果的な放水を可能にするために備えられています。
消火栓キーを使って開閉弁を開け、ホースとノズルを取り付けることで、水が供給されて放水が行われます。
消火栓の仕組み
消火栓の仕組みは比較的シンプルです。
消火栓箱の中に格納されている設備を使用することで、火災現場に水を供給し、火を鎮火します。
具体的な仕組みは以下の通りです。
1.開閉弁の操作
消火栓箱内の開閉弁を開けます。
これにより、水の供給が可能になります。
2.ホースとノズルの取り付け
消火栓キーを使用して開閉弁を開けた後、消防用ホースとノズルを順に取り付けます。
3.ポンプの起動
消火栓箱には水を供給するポンプが備えられています。
ポンプは消火栓キーを操作したり、ノズルを外したり、開閉弁を開けたりすることで起動します。
4.水の供給と放水
ポンプが起動すると、水がホースを通ってノズルに送り出され、放水が行われます。
消火栓は、簡単な操作によって迅速に火災鎮火を実現するための設備であり、その仕組みは火災現場での効果的な消火活動をサポートします。
消火栓は命を守るのに大事なもの
消火栓は火災が発生した際に、生命と財産を守るために欠かせない存在です。
消防隊が到着する前に、初期消火を行い、火災の拡大を防ぐ役割を果たします。
また、建物内や建物周辺に設置されている消火栓は、建物の住民や作業員にとって、緊急時に安全を確保するための大切な手段となります。
消火栓の正しい使い方を知り、その存在を認識することは、火災予防と安全の観点から非常に重要です。
街中や建物内にある消火栓が、私たちの生活と財産を守る一翼を担っていることを忘れず、火災のリスクに備えることが大切でしょう。
消火栓に限らず、設備についてより詳しく知りたい人は協立工業株式会社にお尋ねください。
膜構造建築の設計施工をおこなっており、設備に関するスペシャリストでもあります。